レファレンス事例集

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宝塚市に関する事例



「宝塚市の『長尾山』とは長尾山地のどの山か。その山名は誰がどうやってつけたのか」

市史資料室所蔵の、県が出している地図には、「宝塚高原ゴルフ場」の北に
確かに「長尾山」の名前があります。
中央図書館所蔵の地名辞典や山名辞典、地理学の辞典等には、
宝塚の「長尾山」の名は出ていませんが、 調査相談室の
「日本山名総覧」(武内正著 白山書房)の前書きに 「山名には戸籍や
地籍のような『正式名』はなく手掛かりは国土地理院が作成している地図に
記載された山名を数えることである・・・」 云々とあります。

そこで、国土地理院の2万5千分の1縮尺の地図(2.5万分図)に記載されている
山名を全部載せているという「コンサイス日本山名辞典を引いてみましたが、
そこには長尾山の名前はありません。

*北海道、山梨県、三重県、宮崎県等の『長尾山』は載っています。
読み方も「ながおやま」「ながおさん」の両方があります。

「コンサイス日本山名辞典」には、「長尾山地」という形で
「兵庫県西宮市・宝塚市・川西市・三田市と川辺郡猪名川町にまたがる山地・・・。
主峰は大峰(おおみね)山、ほかに秀ヶ辻山・鳥脇山・古宝(ふるほう)山などが
ある・・・。」と記されています。当館の「コンサイス日本山名辞典」は、
昭和54年発行のものなので、そのために載っていないのかも知れません。

国土地理院の2.5万分図(冊子の体でなく1枚ものです)を確認したいと思いましたが、
当館にはなく、さて、どうしたものか。調べてみると、国土地理院のホームページには
2.5万分図が試験公開されていることがわかりました。

兵庫県の「武田尾」を開くと、そこには「長尾山」(302m)の字が!

場所も、宝塚高原ゴルフ場の北です。「長尾山」の位置はこれでわかりました。

国土地理院のホームページには、「2.5万分図のできるまで」という記事も
あります。そこにも、山名や地名をどう収集するか、とか、誰が名前を決めるか
については、載せられておらず、ただ「市町村を調査する」となっているだけです。
ちなみに国土地理院の2.5万分図をみていくと、近郊池田市の伏尾台近くにも
「長尾山」(299m)があることがわかりました。

個人のホームページ等で、宝塚の「長尾山」については、
よくふれられていますが、山頂には、手づくりの木の看板に「長尾山」と書かれており、
GPSでも検索できる、とのことでした。

又、長尾山の名前は出てきませんが、当館の「北摂の山 下」
(慶佐次盛一著 ナカニシヤ出版)の巻末には 北摂の山の概念図があり、
参考になります。
以上を含めて、回答としました。

※国土地理院のホームページなど、インターネット上の情報は打ち出しができませんが、
 開室時間内にお申し出いただければ、
 中央図書館調査相談室のコンピュータでみていただくことができます。

<2005.3.3更新>


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その他の事例



「宝塚周辺で紙すきの体験ができるところは?」

子ども会等の行事で使いたいということでした。

とりあえず、インターネットで「あたり」をつけます。
本と違って、インターネットは「校正がされていない」「事実かどうかわからない」
(特に個人のページは)という弱点があり、利用者の方には、その旨お断りして、
見ていただいていますが、情報が早いのは、何ものにもかえがたい魅力です。
当館でもレファレンスのはじめに「あたり」をつけるのに使ったり、
本で調べたあとにもっと新しい情報がないか確認したりするのによく使います。

さて、インターネットの検索エンジン(今回はGoogleを使いました)に
「紙すき体験 兵庫県」と入力して検索するといろいろなホームページが
表示されてきます。

見ていくと、一言で「紙すき体験」といっても、ケナフ(アオイ科の植物。
成長が早く非木材紙の材料となる)や牛乳パックを使ったいわば「エコロジー型紙すき」と
伝統的な日本の和紙産地でよく行われている「伝統継承型紙すき」があるようです。

当館の蔵書検索で「紙すき」と入れても、小説等のタイトルに「紙すき」が含まれるものが
検索されるだけで、目標には遠そうです。

大きく考えて、「和紙」「紙」というキーワードで探してみることにしました。

分類585(パルプ・製紙工業)の本棚の前に立つと「手漉き和紙」(講談社)

「紙の大百科」(美術出版社)が目にとまりました。

どちらの巻末にも「和紙の資料館、民芸館、産地」等のデータがまとめられており、
兵庫県下では、「西宮市立郷土資料館分館 名塩和紙学習館」
「杉原紙研究所」(加美町)があげられていて、紙すき体験もできるとあります。
前者は名塩紙、後者は「杉原紙」で有名な和紙産地ですね。

一方、「体験」と「291.6」(近畿地方の紀行、旅行記、ガイドブック)
をかけあわせて蔵書検索すると、「ひょうごふるさと体験ブック」
(神戸新聞総合出版センター)というぴったりの本がみつかりました。
この本には加美町の道の駅が紹介されています。

また、毎年昭文社から発行されている「家族でおでかけ日帰り京阪神」
(マップルマガジン)の'03−'04版には、体験&学習スポットが
たくさんあげられている中に、「北野工房のまち」(神戸市)で紙すきができるとあります。

利用者が「伝統型」の紙すきを御希望でしたので、以上をもって回答としました。

「エコロジー型」紙すきは、学校等でされていることが多く、「牛乳パックで紙をつくる」
「牛乳パックで作る手すき和紙」等の図書館所蔵の本をつかって、
自分たちですることもできることも言いそえました。
宝塚市立少年自然の家では、できないかと思いましたが、インターネットで見るかぎり、
2、3月の行事としては、行われていないようでした。(質問をお受けした当時の
情報ですので、お出かけになる方は、必ず最新情報をチェックしてお出かけください。)

2005.3.3更新